儒烏風亭らでんちゃんの配信をみた
「ホロライブDEV_ISよりデビューいたしました、ReGROSSは賑やかし・ネタ枠担当、儒烏風亭一門は前座見習い、儒烏風亭 rrrrrrらでんでございます!」という自己紹介から始まる彼女のラジオ。彼女の配信は楽しくて勉強になるものが多い。彼女はキュレーターを目指していたことから美術や学問に造詣が深く、楽しそうにそれらについてお話してくれる。
初めて彼女の存在を知ったのはなんでだっただろう…。もともとはにじさんじという事務所のライバーの子たちが好きで、YouTubeのおすすめタブに関連で上がってきた彼女の切り抜き動画を見たんだと思う。フェルメールが描いた『牛乳を注ぐ女』を題材に彼女が話していて、その内容が面白くて彼女の話をもっと聞きたいと思ってちょくちょく彼女の配信を見るようになった。
せっかく「おもしろかった」と書いたのに、驚くべきことに内容を1ミリも覚えていなかったので該当の動画をいま見返してきた。フェルメールの絵画といえば、『牛乳を注ぐ女』しかり『天文学者』しかり窓辺でなにかをしている人を描く作品が多い。そんなざっくりとしたイメージはあったが、彼女はそのことを「窓から差し込む光の表現が特徴だよね」と言った。なるほどな~。確かにそうだ。窓から差し込む光の表現…。すべて知っている日本語の羅列なのに、この組み合わせは出てこない…。
フェルメールは引きこもりだったらしく、現存する彼の作品は、モチーフは違えどほとんどが窓辺の作品らしい。斜めからの光を彼と同じ時代を生きた画家レンブラントにちなんで「レンブラントライト」といい、レンブラントはそれをドラマチックな演出として使ったが、対してフェルメールはその光を窓を通すことによってやわらかく穏やかな演出として使った旨の話をしていた。
いま書き出しても、やっぱりいろいろと思うところがある。言葉選びの適切さと引きこもり話をすることで画家という存在の私生活をわたしたちに身近に感じさせ、そして絵画を見るときのヒントもくれる…。格好いいな。こういう風に言葉を選び、話を組み立てられるようになりたい。
今日見たらでんちゃんのラジオでは、彼女がコラボしたウイスキーのPR配信の振り返りをする場面があった。そこで彼女は、ウイスキーの知識が無かったからPR配信までにたくさんウイスキーについて勉強できたのは良かったんだけど、その勉強したものや肝心のウイスキーの味を伝える語彙を増やす勉強をし忘れていたよ~と嘆き反省していた。
なるほど。人になにかを伝えたいときには、それに関する知識を深めることはもちろん、その魅力を伝えられる語彙も併せてつけないといけないのだ。確かに、テレビに出ててすごい権威ある学者の方なんだろうけど、話がおもしろくない人とかいるもんね。
魅力的に話すひとは、魅力的に話せるだけの知識と語彙を蓄えているのだ、そんなみんなは知っているけど、わたしは知らなかったことに気付けたそんな日。今日もみんなお疲れさま。