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もじゃもじゃなかのん
かのんが来る前すでに家にははっぴーが居て、父親が2匹めを飼うことに反対だった。
そんな中、わたしが浪人している間に母がこっそりヨークシャテリアのかのんを引き取ってきた。
はっぴーは家族で迎えた犬だったので、名付けをみんなで考えたりと家族の犬感があったが、かのんは母が1人で迎えたのでかのんは「母の犬」感がある。家族で可愛がってるのはもちろんなんだけれど。
かのんは漢字で「花音」と書くらしい。パッヘルベルの『カノン』という曲が好きなのと、花と音という漢字がかわいいから母がつけたのかな?
こんな大層な名前が付けられているのに、全然可愛くないところがまたかわいい。
かのんは普通のヨークシャテリアと比べて目が小さい。小さすぎるくらい小さい。
臆病で、わがままで、健気な不思議な子だ。
かのんは、あまり犬には興味がなく、お気に入りのぬいぐるみで遊んでくれる人間が好きだ。
わたしと父は抱っこはするけどあまりぬいぐるみで遊んであげないので、多分1番好きなのはママなんだろうと思う。
…かと思えば、寄ってくるのはその日のかのんの気分によってちがったりする。だから、不思議な子。あまり、誰か固定の人が好きというより気分屋さんなのかもしれない。
うちに来たときからずっとお気に入りのハリネズミのぬいぐるみをずっと気に入って遊んでいる。
いつもそのかわいいお口にハリネズミをくわえて、人間の前にちょいと落として「遊んで」とお願いしてくる。それで遊んであげるのはいいのだが、かのんは飽きることや疲れることを知らないので、人間がぬいぐるみを投げる→かのんがそれを取りにいくのを文字通り無限にやることになる。かのんが飽きるより前に人間が疲れてしまっていつもギブアップしてしまう。
人間が帰ってくると、飛び上がって帰ってきた人間に何度もアタックして、床にひっくり返って全身で喜びを表現してくれる。
リビングのソファでのんびりしようとすると、絶対「自分もソファに上げてください」とおねだりしにくる。でも、ひざの上にだっこされたいわけではなく、ひざのとなりに自分でスペースをつくってぴたっと寄り添って一緒にくつろぐのが好きみたい。
あほあほで元気で、愛情表現豊かな犬だが、臆病なので、散歩で大きな側溝があったり隣の道路を大きな車が通ると怖くて一時停止してしまう。このギャップもとてもかわいい。
性格も気分屋だが、ごはんも気まぐれだ。朝も夜もごはんを出されたときに完食することはほぼなく、「いらない」とそっぽをむく。
しばらく時間がたって、ごはんを食べる場所でうろうろしているから「ごはん、食べる気になったかな?」とさっき残したごはんを出しても「いらない」するときが多い。
野菜や果物は大好きなのにね。ドッグフードは全然好きじゃないみたい。そういう犬は多いみたいだけど。
かのんが来てから、家は少し明るくなったように思う。はっぴーが先に居たから、家には静かで優しい愛情があったけれど、かのんが来てからは、彼女があまりにあほあほな行動をするのでついついニコニコさせられてしまう時間が増えた。
どれだけ落ち込んで帰ってきても、かのんがリビングを飛び出して玄関まで全力疾走してお腹をむけてごろごろ転げ回って帰りを喜んでくれればニコニコだ。それだけで、かのんが居てくれるだけでとても救われている。いつもたくさん笑わせてくれてありがとう。いつもちょっとくさいけど、それもかわいいです。犬なんてちょっとくさいくらいがかわいい。
これからも、たくさん笑わせてね。もう少し、ハリネズミのぬいぐるみを投げてあげられるようにおばさんがんばるね。